誘導ブロック見にくいよ 床面と同系色困る弱視者

今、yahooニュースを見ていて偶然にも昨日書いた 視覚障害者の視認性についての記事があったので、 河北新報の記事を掲載します。

【誘導ブロック見にくいよ】

床面と同系色困る弱視者 8月1日6時13分配信 河北新報

宮城県の施設や歩道の一部で、周囲の床面と同系色の視覚障害者誘導用ブロック(点状・線状ブロック)が設置され、色を頼りに歩く弱視者にとって使い勝手の悪い状態が続いている。

誘導用ブロックの色彩が、条例で明確にされていないのが原因の一つ。

県は「色遣いは景観との調和を優先させてきたが、別のニーズがあれば対応したい」としている。

県庁正面玄関の車寄せには白色の誘導用ブロックが敷設されている。周囲の床も同材質で同色のタイルで、仙台市の50代の男性弱視者は「誘導用ブロックが設置されても目につきにくい」と話す。

県庁舎の完成は1989年。旧建設省(国土交通省)が85年に出した通達「視覚障害者誘導用ブロック設置指針」で、「原則黄色とする」との方針はあったが、県の担当者は「当時は誘導用ブロックを設置しただけで画期的だったはずだ」と述べ、そのころは色まで考慮しなかった可能性を認める。

県は96年に制定した「だれもが住みよい福祉のまちづくり条例」で、誘導用ブロックについて「周囲の床面との色の明度差が大きいことなどにより容易に識別できるもの」とする基準を設けた。

しかし、条例制定後の97年に完成した県総合運動公園総合体育館(利府町)と宮城大大和キャンパス(大和町)、2005年に建てた仙台中央署(仙台市青葉区)なども、誘導用ブロックは周囲の床に溶け込む色で整備された。

県は「条例は努力義務で強制力はない。美観との兼ね合いもあり、目立たない色のブロックを使っても、床面と明らかに同じ色でなければ良しとした」と説明する。

県視覚障害者福祉協会の柿沼正良理事長は「誘導用ブロックは突起ばかりでなく、色を頼りにする人もいる。

道路や施設の事情もあるだろうが、識別しやすい色遣いにしてもらいたい」と話す。

誘導用ブロックは01年、日本工業規格(JIS)で形状や寸法、配列などは定められたが、色彩に関する規定はない。仙台市は97年に定めた設置基準で、色彩は「原則として黄色」とし、「歩道路面との濃淡(輝度比2.5以上)により識別できる」と独自に数値を設定している。

健常者だけのことしか考えていない対策ですね。 もっと交通弱者のことも視野にいれ対応していただきたいものです。

 

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